ココロワークスの仏部(仏像同好会)がお寺や仏像について語ります。
さけでございます。
もうね。
いきなり妄想連載です。
第8回です。
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「ご住職。」
「実はわたしは先ほどご本尊が秘仏だということを知って
少しこのお寺を選んだことを後悔していました。」
「先ほど信心深いとほめていただいたところで大変心苦しいのですが、
そういうわけではないのです。
わたしはお経の意味すらわかりませんし、
自分は仏教徒だと心から言えるだけのものもありません。
住職のような方には崇拝対象である仏像を
美術品か何かと勘違いしていると批判されてもしかたないのかもしれません。
しかし私は決して仏教や仏像を軽々しく扱っているつもりはないのです。
仏教に憧れ、
仏教につちかわれてきた日本人の心との文化を誇りに思い、
仏教や仏像を作った人たちと、そしてそれを長い間守り、伝えてきた人々に心から感謝し、
尊敬しているのです。」
「そしてなにより、私は仏像が好きなのです。」
・・・・・。
「こっちへいらっしゃい。」
沈黙の後、
ご住職の顔から笑みは消え、
無駄のない動きで廊下へ出て行かれます。
わたくし小走りで後を追います。
なんだかとてもがっかりしておられるご様子。
わたくし、いらぬことを言ったようでございます。
だまって手を合わせて帰ればよかったと、今更後悔しております。
「残念じゃなぁ・・。なんとも残念じゃ。」
「すみません。」
「あ、いやいや。あんたはあやまらんでええんじゃ。」
「あんたは悪うないんじゃ・・・。」
「・・・。」
「わしには大願があっての。」
「それを諦めにゃならんことになってしもうた。」
つづく
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